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今日の一言

今日の一言。

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鼻からズーピーと音がする猫ちゃん。

2023-08-27
 このところ呼吸に合わせて鼻からズーピーと音が出る、ということで診察に来た中年の猫ちゃん。また、2か月くらい前、尿の色が濃い黄色だったので、スマホで写真を撮っておいたからと見せてくれました。ホントに黄色い!最近は普通の色になったそうです。なるほど。体重を測ってビックリ!以前より1kgも減っています!体温は平熱。心音も異常なし。呼吸がやや早く浅いです。鼻水はありません。何か変です。食事はちょこちょこ食べているとのこと。結膜や口腔粘膜を見ると貧血はなさそうです。
 まず採血して血液検査をしました。結果が出るまで時間がかかるので、その間にレントゲン撮影。横向きの像は気胸(ききょう:胸腔の中に空気が入り肺は空気に押されて大きくふくらむことができない状態で肺に付いている心臓が浮いた状態)でした・・・。仰向けの像は心臓が右に寄っていました。血液検査は異常なし。飼い主さんのお話から推測すると、2か月前に何かあって(たぶん交通事故?)気胸になり、肝臓もダメージを受けて一時黄疸が出て尿が濃い黄色になったものの肝臓は回復、胸の中も左側の肺は小さくなったものの右側の肺が頑張って大きく膨らんで呼吸を維持している状況のようです。説明を聞いた飼い主さん「そういえば2か月前から外へ出なくなった。変だなーとは思っていたんだけど。ケンカに負けたのかと思っていた。納得。」食道を通りやすいウェットフードも食べさせてあげて下さいね、とお伝えしました。

お盆明けは下痢が多発・・・。

2023-08-21
 先週お盆休みが明けてから、毎日下痢のワンが来院。「一昨日から下痢で・・・。」「今朝から10回も下痢です。」と飼い主さんたち。「何か心当たりはありますか?」と問うと「親戚が来て、いろいろもらって食べてました。」別の飼い主さん。「少しならいいかと思って梨とかリンゴとかキュウリとか・・・。」また別の方。「一緒にホテルに泊まったんです。ワンちゃん用のディナープレートを美味しそうに食べてました。」なるほど。いつもと違うものが腸に流れてくると、腸内細菌のバランスが崩れて、悪玉菌が増えちゃうんです。ワンも嬉しかったけど、悪玉菌も嬉しかったということです。24時間の絶食で腸の中のものが出きってしまえば、悪玉菌はションボリとなり善玉菌が増えてきます。下痢も治ります。ただ、血便になったりする時は抗生物質や下痢止めが必要です。いつも食べている物で腸内細菌はバランスをとっています。いろいろあげたくなるのは人ですね。ドライフードをあげましょう!

獣医師会の会議でした。

2023-07-19
 栃木県獣医師会の学校飼育動物支援委員会の会議が宇都宮の獣医師会館で行われました。3年ぶりに対面で実施となりました。今年度の事業計画では、県の教育委員会との事業で8月の小学校の飼育担当教員研修会、9月からの獣医師派遣事業、などの担当者を決めました。新しい取り組みとして委員会の活動を紹介するための短い動画を2年間で10本つくって、学校の先生方、保護者の方々、行政の方々、そして獣医師の方々にも見ていただこうという計画も立てました。
 ただ、動画制作については委員はほぼ素人なので、前途多難です。ユーチューバーになれるのか?

「ヒナ」を拾わないで!。

2023-06-15
 これは環境省が毎年獣医師会経由で配布する啓発ポスターの標語です。この時期、いろいろな鳥さんが子育て真っ最中。巣立ったばかりの幼鳥はしばらくの間親鳥に食べ物をもらい、時間をかけて自立していきます。飛ぶのもまだまだへたっぴで、地面に落ちることもあります。親鳥は必ず見ていて、ちゃんとエサを運び食べさせます。地面に落ちたヒナを見つけて「あら、可愛そう。」と拾ってきてしまうと、それは親鳥にとっては「誘拐された!」です。そのままそっとしておきましょう!近くの木の枝に乗せてやるのは次善の策です。もちろん、運が悪ければ猫やカラスに食べられたりすることもあります。猫やカラスも子育て中です・・・。持ち込まれて辛いのは「駆除対象」の鳥のヒナです。助けられません。法律で駆除する(殺す)ように決められています。外来種の場合は日本の在来種より繁殖力が強く在来種滅亡を防ぐために駆除となります。拾ってきた心優しい方に分かりやすく説明し「元いたところに戻してください。」とお伝えするのが精いっぱいです。

腫瘍だと思ったら・・・。

2023-06-03
 猫ちゃんです。先日、肩に大きな腫瘍がある、ということで診察となりました。体重、体温、心拍数は大丈夫。次に触診です。確かに硬いものが皮下にあります。どこかに傷がないかなーと触ってみますが見つかりません。小さくても傷跡があれば、皮下膿瘍ではないかと予想できます。元気な雄猫なので、とっても疑わしい。もう一度よーく触ります。ん?奥の方は波動があるような感じです。「針を刺して調べましょう。」ということで21G(ゲージ)のちょっと太めの針をブスッと刺して注射器を引いてみると、黄色い膿が出てきました。「これはケンカ傷ですね。」奥の方にかなりたくさん溜まっています。針では吸いきれません。メスでちょっと切開して膿を出し切り、温めた生理食塩水で3回、傷の中を洗浄。
ガーゼをあてて包帯で身体をグルグル巻きにして終了。膿を出すときはちょっと痛がりましたが、その後は楽になったのか傷の洗浄中はおとなしくしていました。ケンカ後に皮膚の傷は治ったものの、内部で化膿しながら時間がたち、膿を保ったまま皮膚が厚くなったようです。飼い主さんは「腫瘍でなくてよかったー。」エリザベスカラーを装着して抗生物質を10日分処方しました。その後、エリザベスカラー返却時には「すっかり治りました。」ということでした。よかったよかった。
やまびこ動物病院

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