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今日の一言

今日の一言。

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新年早々、猫の膀胱炎!。

2023-01-03
 ウチの黒猫ジジでした。元旦の朝5時のエサやりの時に、6コある猫トイレを掃除していたら、3か所に赤いトイレ砂のかたまりがありました。ありゃー、一体誰?5匹ともドライフードをハグハグ食べています。尿閉(にょうへい)ではないようです。もし尿閉になっていたら、膀胱に尿がたまって、腎臓が苦しくなって食欲不振や嘔吐となります。これは5匹を各ケージへ閉じ込めて、お昼ごろに血尿を確認するしかないかな、と思いましたが、ちょっとかわいそう。一番あやしいのは、前歴のあるジジです。それと、このところ太ってきたエールです。そこで、年寄りオセロとマブゼ博士とリアスの3匹は自由にしました。お昼に確認したら、やはりジジのトイレに血尿がありました。エールは放免です。ジジを診察室へ連れて来て、体重測定したら前回より250g太っていました。2週間効く抗生物質を注射しました。夕方のエサやり時には血尿はありませんでした。
よかったよかった。

猫の子宮脱。

2022-11-27
 お産の後に、お尻から何かが出てきています、元気がありません、ということで診察となった猫ちゃん。一目見て、ああっ、子宮脱ですね、となりました。体温は34度しかなく(普通は38、5度)、血液検査ではHt(ヘマトクリット値:血液の中の赤血球の体積)が10、2(基準値は35~45)です。極度の貧血です。他の項目も異常値だらけで、このままでは助かりません。
 早急に体外へ出てしまった子宮を戻し、摘出が必要です。輸血が必要です。今回のドナーは2才の赤トラの「エール」です。体重が4、6kgあったので、鎮静して頚静脈から10mlずつ5本、計50ml取り、順次輸血、手術器具の滅菌が完了した時点で輸血しながら即手術しました。麻酔が効いて身体から力が抜けたのを確認し、手袋をして少しずつ子宮を押し込みます。5分ほどかかりましたが、何とか身体の中に戻りました。あとは通常の避妊手術と同じです。開腹して卵巣と子宮を摘出しました。無事終了。
   翌日には「ニャア」とないて、フードも食べました。術後の血液検査でHtは17、5に上がっていました。念のため点滴を続け4日目に退院となりました。よかったよかった。

珍しい雌猫の尿閉。

2022-11-13
 先日のこと。最近おしっこが出にくいんです、という雌猫が来ました。メスの場合は尿道が太くて短いので、尿石の結晶が詰まることはありません。いわゆる膀胱炎で血尿が続くだけです。なので、出にくいといっても頻尿だけだろうなー、と思い診察開始。体重・体温・心拍数を測定し、さあ、触診となりました。腹部を前から順にさぐっていきます。下腹部に来た時に膀胱を探します。おやっ、頻尿だけなら小さい膀胱のはずなのに、大きい。しかも中に硬い物を感じます。あれま、これは大きな膀胱結石!レントゲンを撮りました。大きな結石が3つ膀胱の中にありました。そして、小さな結石が膀胱近くの尿道につまっていました!
 この小さな結石が尿道を塞いで尿が出にくかったようです。血液検査の結果も良くありません。尿素窒素もクレアチニンも高値です。急性腎不全です。
 急いで尿道カテーテルを入れました。メスの尿道は太いので、詰まっている石の横をカテーテルがすり抜けられました。点滴を入れて、どんどん排尿させて腎不全の状態を脱してから麻酔して手術しました。膀胱内の結石3個を摘出し、尿道内の石を取りました(一度尿道カテーテルを外陰部近くまで抜いて、温めた生理食塩水を勢いよく入れて、石を膀胱の方へ押しやります。何回かやって、膀胱のすぐ側まで来ました。切開した膀胱から細いピンセットでつまみだそうとしたら、脆い石だったので、ボロッと砕けました。数回に分けて少しずつ取り除きました)。術後も点滴を続け、3日目に元気に退院となりました。よかったねー。尿石が出来ないように調整された療法食を処方しました。

皮下脂肪をつける秋。

2022-10-23
 ここにきてさすがに朝晩は冷え込むようになりました。来る冬に向かって寒さ対策が必要です。皮下脂肪を付けましょう。食欲の秋です。
 でも室内飼育であれば皮下脂肪は少しで大丈夫。お散歩の時に服を着せるのもあり、です。外飼いのワンは、その地の寒さにもよりますが、ゆっくり呼吸している時に肋骨が浮いて見えないくらいの皮下脂肪を付けましょう。フードをいつもより増やし、十分な皮下脂肪がついたら、春までそれを維持する量で調整します。暖かくなったら、フードを少しずつ減らして、呼吸の時に肋骨が少し浮いて見えるくらいまで絞りましょう。

後足が痛い?

2022-09-11
 食欲もあるし、元気もある。ただ、お散歩の時に後足を気にして、痛いのか、足を上げてみたり、つま先だけ地面につけて歩いたり、というわんちゃんがちょくちょく来ます。前回の診察時より体重がちょっと増えています。もしかして、おやつをもらっている?とワンに聞くと、小さいジャーキーを少しネ、と答える飼い主さん。骨っこは?と聞くと、歯磨きガムをたまにネ、とのこと。なるほど。
 これは、肛門嚢がパンパンに溜まって、歩くと嚢(ふくろ)が引っ張られて
痛いのでは?と思いながらも、後躯の触診をします。大腿部の内外、下肢の内外、踵、後趾(こうし、後ろ足のゆび)と順に診ても問題なし。徐に(おもむろに)尾を持ち上げて肛門の左右をさぐると、どちらの肛門嚢も思った通りパンパンになっています。これは動くと痛いよねー、絞ろうねー。両方ともねっとりした分泌物がたくさん溜まっていました。帰りは尾を上げて足取り軽く歩いて行きました。
やまびこ動物病院

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