今日の一言。
メラニン色素。
2018-11-08
被毛の色、眼の色、皮膚のまだら模様、爪の色など、いろいろな色がありますが、全て黒っぽいメラニン色素の量や配列の違いです。遺伝的にメラニン色素の量や配列が決まり、様々な色として見えます。(メラニン色素に近い亜メラニン色素は少し赤っぽい。)
シャム猫は産まれた時は白い色ですが体温が下がるにつれて(年を取るにつれて体表温度が下がる)、被毛に色がついてきます(メラニン色素が出てきます)。きれいなポイントになりますが、年を取ってくると(10才を過ぎるころには)結構黒っぽくなります。
ウサギの日本白色種はメラニン色素が無いので、被毛は白、眼の色(虹彩の色)は血管の赤がそのまま見えて赤く見えます。

大学での授業。
2018-11-07
(公)栃木県獣医師会は様々な事業を行っています。その1つに、小学校で飼育されているウサギを使って1・2年生の生活科の授業で「ふれあい授業」を行っています。温かくて、フワフワしていて、自分より小さい動物を抱っこし、心音を聞くことをしています。
子供に命の存在を教えるだけでなく、指導者である教諭の方々への研修会も実施しています。そこから発展し、県内の大学で教職課程・保育課程を専攻した学生さんへも同様の事業を実施しています。今日は、小山市の白鴎大学へ行ってきました。
午後の1時から4時40分まで、2コマ177名の学生さんを対象に獣医師会のメンバー6名で実施してきました。ズーッとしゃべりっぱなしで、喉がカラカラになりました。
普段デジタル環境で過ごしている皆さんに、生身のウサギの心音を聞くというアナログの体験をしてもらいました。学生の皆さん、ウサギを抱っこして、とってもいい笑顔でした。

麻酔について。
2018-11-06
麻酔は、薬剤を使って深く眠らせて痛みを感じないようにする・身体が動かないようにすることです。麻酔薬には、液体薬と気化させたガス麻酔薬があります。液体薬は筋肉内注射や静脈内注射で使用します。ガス麻酔薬はマスクや気管チューブを使って肺に酸素と混合した薬剤を入れて使います。
いろいろな種類の薬剤がありますが、1種類だけで麻酔することはありません。麻酔薬の前に鎮静剤や鎮痛剤を使い、麻酔薬も数種類を調節して使用します。そうすることで、動物にとって安全な麻酔になります。
血液検査や点滴、生体モニター(心電図など)も使い、動物の状態を見ながら麻酔薬を調節し、処置や手術を行います。

ネバネバネズミ取りで猫が捕れた。
2018-11-05
捕まえたいのはネズミなのに、なぜか猫がかかってしまう。特に仔猫。何とか紙をはがしても、体中にベトベトが・・・。さあ、どうしましょう。猫(仔猫)の安全を考えたら、まずは「片栗粉」をまぶす、です。ケチケチせずにたっぷりまぶして、少しずつほぐして行きます。ベトベトが片栗粉のおかげでホロホロと取れて行きます。被毛の根元近くのベトベトは、なかなか取れないので、片栗粉をたくさんまぶしておいて、次の日に根気よく取ってやります。もし、暴れないようならベトベトの毛をカットすれば早くきれいになります。カットしなくても、そのうち毛が伸びて来て、ベトベトも取れて行きます。

瞳(瞳孔)の形。
2018-11-04
人・犬の瞳(瞳孔)は丸い。猫は縦長、馬・牛・ヤギ・羊は横長。ウサギは丸。カエルは縦長や横長や丸。ヘビも縦長や丸。鳥は丸。キツネは縦長?夜行性の生き物は丸?昼行性の草原の生き物は横長?
それぞれの生活環境に適応して瞳(瞳孔)の形ができてきたようで、変わった形の瞳がたくさん!ハート形や四角い瞳も!調べてみましょう!
瞳孔は網膜に入る光の量を調節しています。網膜は光を感じて物の形を認識します。少ない光で獲物を認識する瞳、わずかな動きでも敵を察知する瞳、その能力も様々です。
よく、文章や歌にある「瞳を閉じて」は間違いで、「まぶたを閉じて」が正しい、といわれますが、生物学的にはその通りです。ま、堅苦しいことは言わず、まぶたを閉じれば瞳も見えなくなるわけで、いいんじゃないでしょうか。ちなみに寝ている間はまぶたを閉じて光をさえぎっているので、瞳は散大(大きく開いている)しています。
