今日の一言。
狂犬病の集合注射が始まりました。
昨日からこの地域の集合注射が始まりました。一昨日の雪には驚きましたが、昨日は一日寒い強風で、皆震えながらのお仕事でした。
厚生労働省が定める「狂犬病予防法」で、飼い犬にワクチンを接種することを飼い主に義務付けています。近頃、「もう日本では60年も発症がないのだから、ワクチン接種は科学的に見て無駄である。廃止すべき。」という獣医師の中の統計の専門家がでてきています。また、「水際で何とか食い止めているだけ。接種は必要。」と考える現場の獣医師と議論になっています。
実際、接種をしていないのは島国で、大きいところでイギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどです。イギリスはドーバー海峡でしっかり対策を取れます。オーストラリアなどは船で行く間に感染した犬猫は発症しますので、寄港中止できます。しかし日本は、お隣の中国・韓国・ロシア(毎年狂犬病で死亡者が出ています)などから数時間で船が寄港します。産業動物の伝染病である豚コレラや口蹄疫が日本に入ってきたことを考えると(これらは人には感染しません)、人獣共通感染症の狂犬病ウイルスが今まで入ってこなかったのは、正に水際で食い止めているということです。今まで以上に人の行き来が多くなっている現状を考えると(2020年はもっと)、接種の廃止は・・・?です。
換毛期。
今日は暖かいを通り越して暑かった。犬・猫も本格的に換毛期に入ります。毎日のブラッシングを実行し、冬毛を抜いてサッパリさせてやりましょう。ノミやマダニが抜けきらない冬毛の下で寄生すると・・・痒い。
また、猫の場合は、尿石症に気を付けましょう。換毛に伴って体内のミネラルバランスが変わり、尿石症になる場合があります。個体差もありますが、毎年この時期に再発するコは要注意です。
追伸:先週、脾臓全摘したウチの犬の病理検査の結果は「良性」でした。とりあえず一安心です。
8才過ぎたら健康診断を。
頸(くび)の骨(頸椎)の数。
動物の骨の数は様々ですが、約4000種ある哺乳類の頸の骨の数は7個、です。人も犬も猫もゾウもキリンもみーんな7個です(ナマケモノ2種とマナティは例外で6あるいは9個)。カメ、トカゲ、ヘビ、ワニなど爬虫類は8個、のようです。進化の過程で数が決まってきたのでしょうが、不思議です。
ちなみに胸の骨(胸椎)は、人は12個、犬・猫は13個、豚は15~16個、馬は18個等々、ばらばらです。そして胸椎に対応している肋骨の数も同じです。美味しいバーベキューのスペアリブはお肉付の肋骨です・・・。
骨の役割。
骨には、大きく、①身体を支える、②血液を造る、③カルシウムの調整、という3つの役割があります。また、筋肉の腱の付着部でもあります。血液を造っているのは骨の中の骨髄というところです。骨髄の中の造血細胞がせっせと血液を造ります。子どもの時は、どの骨にも造血細胞があります。まだ細くて小さい骨の骨髄ですが、全身の骨髄で血液を造っています。成長するにつれて小さい骨から順に造血細胞が脂肪に変わっていきます。大人になると骨髄で造血している骨は、大腿骨や上腕骨などの太くて大きい骨が中心になります。
骨には孔(栄養孔)があり、入る動脈は骨に栄養を運び、出る静脈には老廃物や新しくできた血液が含まれています。骨に孔?!と思われた方、鳥もも唐揚げを食した後、じっくり探して見て下さい・・・。