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今日の一言

今日の一言。

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老齢犬の前庭障害。

2019-02-17

 年を取って、食べているのに少し痩せてきたかな、という頃になると本来備わっていた免疫力が落ちてきます。それまで何事もなく過ごしていたのに、急に立てなくなって、食欲がなくなり、時には嘔吐して、飼い主をビックリさせます。落ち着いてよーく眼を見てください、と言うと「眼が動いています。」というお返事が。これは、前庭障害といって、内耳炎という病気です。もともと外耳炎があって、ひどくなって中耳炎、内耳炎、ということもありますが、多くは原因不明の特発性内耳炎です。内耳は水平感覚を保つところなので、炎症が起きると目が回り、立っていられなくなり、気持ちも悪くなって、吐きます。

 抗生物質と消炎剤の投与で一度は治ります。でも、身体の免疫力は落ちた状態のままなので、何かの拍子に再発します(2度目は飼い主さんも落ち着いて対応できます)。寒さも老体には堪えます。体力を落とさないように食餌、保温などに気を付けましょう。

チョコレートはダメよ。

2019-02-14

 今日はバレンタインデーということで、ちまたにチョコレートがあふれているようです。チョコレートにはテオブロミンという強心作用のある成分が含まれていて、カカオ80%のようなチョコをたくさん食べると心臓がバクバクします。もちろん人は身体が大きいので(犬と比べて)大丈夫ですが、小型犬が1枚食べちゃったとなると、バクバクです。落ち着かなくなり、うろうろして胸を触ると心臓が飛び出るの?というくらいバクバクになります。

 時間がたてば、肝臓で分解されて血中濃度が下がって治まります。点滴をして血液の流れをよくして、早く血中濃度を下げたほうがいい場合もあります。

 うっかりテーブルの上にチョコを置かないように気を付けましょう。ちなみにミルクチョコレートにはほんの少ししかテオブロミンは入っていませんので、心配いりません。が、与えるのはやめましょう。一度与えてしまうと、匂いを覚えて、欲しがるようになってしまいます。チョコっとでもダメです!

口に入れば飲み込める、話。

2019-02-13

 犬猫の歯は大きな獲物の肉を咬みちぎるための裂肉歯、ということを昨年12月8日にも書きました。口に入れば飲み込める、ということで、食べ物で無い物を、ほんとに色々なものを飲み込んでくれます。

 犬は身体の大きさにあわせ、飲み込める物の大きさが変わります。大きいコだとフェイスタオル1本、これは便と一緒に出ました。7cmくらいのおもちゃ、これは数か月後に吐きました(ずっと胃の中に沈んでいたようです)。中型のコではマツボックリ1個、開腹手術で摘出しました。おだんごの竹串、これも開腹手術でした。小型のコでは梅干しの種、開腹。金属の襟に付けるバッチ、便と一緒に出ました。

 猫は、輪ゴムの束、開腹。小梅干しの種、開腹。4cmの縫い針、以外にも便と一緒に出ました。お風呂のおもちゃのスポンジ、薬のアルミシート、なども開腹でした。タコ糸や細い紐も小腸が縮こまって開腹となります。

 人との生活には危険がいっぱい?!

身体の中にできる石。

2019-02-11

 昨日の勉強会のお題「猫の尿管結石」は、そもそもは腎臓の中にできた石(腎結石)が尿と一緒に尿管に入り、詰まってしまう、という状態です。とても小さければもちろん詰まらずに膀胱まで流れ、排尿時に一緒に出てしまう石もあります。

 それとは別に、最初から膀胱の中でできてしまう膀胱結石もあります。食べ物、体調、環境などが関係しあい、石ができます。(昨年11月3日に書きましたが、本来酸性尿である犬猫が野菜の多食や水分不足などの要因でアルカリ尿になると、ストルバイト結晶ができ、大きくなって石になることもあります。)

 人では、胆石(胆のうの中にできる石)、唾石(唾液腺の中にできる石)などもあります。

日本獣医師会 獣医学術学会 年次大会 について。

2019-02-10

 今年の会場は新横浜プリンスホテルでした。朝7時前に家を出て、会場到着が9時ちょっと過ぎ。受付を済ませ、9時半から別の場所(貸し会議室)で行われる「学校動物飼育支援対策検討委員会公開型拡大会議」という長い名前の会議に出席するため、一度外へ出てとっとこ歩き10分前に到着。日本各地から集まった開業獣医師、公務員獣医師(公衆衛生関係)他総勢70名ほど。

 学校動物飼育支援では沖縄県の開業獣医師から事例発表がありました。次に福井県での公衆衛生獣医師の動物愛護管理行政という面からの取組みの発表がありました。現在の問題点と課題、これからの新しい視点について活発な意見がだされました。12時に終了し、昼食後、プリンスホテルへ戻り午後の部へ。

 3時半からの「市民公開シンポジウム 学校動物飼育の支援のあり方を考えよう」に出席する前にちょっとお勉強「教育講演 失敗しない外科手術シリーズ 猫の尿管結石に対する外科治療 アップデート」を聞きました。

 シンポジウムでは東京大田区の小学校でのモルモット飼育について小学校の校長先生から発表があり、次に神奈川の私立小学校の先生からヤギとモルモット飼育の実践について発表がありました。会場からたくさん質問がでて盛り上がりました。5時過ぎに終わり帰路につきました。

やまびこ動物病院

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