今日の一言。
腫瘍だと思ったら・・・。
2023-06-03
猫ちゃんです。先日、肩に大きな腫瘍がある、ということで診察となりました。体重、体温、心拍数は大丈夫。次に触診です。確かに硬いものが皮下にあります。どこかに傷がないかなーと触ってみますが見つかりません。小さくても傷跡があれば、皮下膿瘍ではないかと予想できます。元気な雄猫なので、とっても疑わしい。もう一度よーく触ります。ん?奥の方は波動があるような感じです。「針を刺して調べましょう。」ということで21G(ゲージ)のちょっと太めの針をブスッと刺して注射器を引いてみると、黄色い膿が出てきました。「これはケンカ傷ですね。」奥の方にかなりたくさん溜まっています。針では吸いきれません。メスでちょっと切開して膿を出し切り、温めた生理食塩水で3回、傷の中を洗浄。
ガーゼをあてて包帯で身体をグルグル巻きにして終了。膿を出すときはちょっと痛がりましたが、その後は楽になったのか傷の洗浄中はおとなしくしていました。ケンカ後に皮膚の傷は治ったものの、内部で化膿しながら時間がたち、膿を保ったまま皮膚が厚くなったようです。飼い主さんは「腫瘍でなくてよかったー。」エリザベスカラーを装着して抗生物質を10日分処方しました。その後、エリザベスカラー返却時には「すっかり治りました。」ということでした。よかったよかった。