今日の一言。
猫のイボ取り。
2024-01-12
昨年11月に獣医師会の勉強会で炭酸ガスレーザーの実習がありました。豚肉や鶏肉を使って切開や蒸散(熱を加えて水分の多い組織を蒸発させること)を体験しました(焦がしすぎると美味しい匂いになりました)。装置の使い方も難しくないので、手順を覚えられそう。担当者の説明によると手術時にも使えるし、人では皮膚のイボ取りに活躍しているとのこと。イ、イボ取り!?
昔に比べて飼育環境が良くなったおかげで高齢のワンちゃんが増えました。すると、皮膚の老化にともない体表にイボができるコがでてきています。高齢になると麻酔リスクを考えなくてはなりません。2mmほどの小さなイボの場合、麻酔をかけてまで取らなくてもいいかなあ、ということで「ブラッシングの時に引っかけないように気をつけてくださいね。」とお話して終わりでした。しかし、麻酔なしで取れるなら・・・。導入しました。12月下旬に納品でした。
はじめての症例はウチのレグルス(猫避妊雌、三毛、15才)でした。まさかの猫!左体側に3コもイボがありました。おまけに左の上瞼に2個(水腫)、下瞼に1個(血種)ありました。それぞれ2~3mmの大きさでした。瞼はさすがに無麻酔では無理そうだし血液検査に問題がなかったので、全身麻酔にしました。1個につき5~6回ジッジッと照射し焦げたところは綿棒で取りつつやりました。きれいにイボが無くなりました。血も出ません。嬉しくなりました。
無麻酔で行う場合は皮膚の表面麻酔剤を塗った方がいいそうです。イボ自体に照射しても痛みはないけれど、皮膚に近くなるとちょっとピッとした感じがするので嫌がるとのこと。早速、購入手配しました。今年はイボとり頑張ります!