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今日の一言

今日の一言。

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歯肉炎は痛いニャン!

2021-09-27
 犬も猫も歯石が付いて歯肉炎になることがありますが、特に猫は生まれつきの体質で、早いと生後6か月くらいから歯肉炎になるコがいます。
 若いうちは、痛いのを我慢して何とか食べていますが、5才を過ぎてくると、歯肉の炎症がひどくなってきて、食べたいけれども食べられない、という状況になります。口の周りに血混じりのよだれが付き、ちょっと食べては、ンニャー!と大騒ぎ、日に日に痩せてきます。それを見ている飼い主さんも切ない・・・。
 抗生物質や消炎剤でだましだまし行ける場合もありますが、根本的には原因を取り除かなくてはなりません。原因になっているのは「歯」です。犬のように歯石が大量に付着して歯周炎を起こしているわけではなく、「歯」に接している歯肉がなぜか、炎症を起こすのです。(猫エイズにかかって発症すると免疫不全となり、歯肉炎を起こすことは知られていますが、それとは全く違います。)抜歯するしか手はありません。
 大抵は、上下左右の臼歯をすべて抜歯。臼歯は二根歯や三根歯が多いので、ドリルバーを使ってこつこつと根を分割して抜いていきます。時間がかかります。抜いた後は、歯肉を寄せて吸収糸で縫合。
 早いコは術後3日くらいでそこそこ食べ始めます。歯が埋まっていた歯槽骨のダメージがおさまる1~2か月後にはハグハグ食べるようになり、体重も増えて、よかったよかった、です。

エールが1歳になりました。

2021-09-04
 8月で1歳ということで、マイクロチップを入れました。左の頸と肩の間に「スリムチップ」という物を入れました。マイクロチップそのものは細いのですが(長さ約11mm、太さ約1、6mm)それを入れるための針はかなーり太いです。以前、針の太さがカラーコードで分かる、と書きましたが、マイクロチップを入れる針は14G(ゲージ)です。薬液注射の針ではないので、根元はプラスチックの本体と一体化しています。(薬液注射用のものは薄いブルーです)。自分が刺されることを想像すると・・・とっても痛そうです。
  大人になって我慢強くなったエールは、チクッと刺したときにも動じず、鳴きもせず、たいそう偉かったです。

おやつで病気にならないための提案!。

2021-08-22
 ワン、ニャンたちの「おやつ」がいろいろ売られています。とにかく美味しく作ってあります。見た目・食感・風味もさまざまで、何をあげようかなー、と選ぶのも楽しい!しかし、袋に書いてあるとおりの数しか与えていないのに、なぜか肝臓を悪くしたり、胃腸の調子を崩したりして診察にくるコがかなりいます。なぜでしょう?
 今のフードはドライもウェットもきちんとワン・ニャンのための栄養計算された物になっています。そして、給与量はワンの場合は毎日、朝昼晩の3回、毎回1時間走って運動するコが痩せない量、が書いてあります。日本では、状況が違います。歩いて15分から30分くらいでしょうか。つまり、フードだけでも食べ過ぎの状態。(診察時に「袋に書いてある量の半分で十分。」とお話しています。)そこに「おやつ」となるとかなり食べ過ぎ、となり、胃腸や肝臓に負担になるのです。ニャンの場合も袋に書いてある量は、大きなお屋敷・敷地を存分に動き回れるコが痩せない量なのです。
 以前にも書きましたが、再度書きます。おやつの中には脂質が多く入っています。カロリーも多いし消化に負担がかかります。そこで、現在与えているフード(総合栄養食)のメーカーと違うメーカーのフード(総合栄養食)を「おやつ」として与える。それも減量用ならカロリー控えめでさらにいいと思います。「おやつ」で病気、いやですよね!ぜひ、実践してみてください。

熱中症対策と冷房病!?

2021-07-25
 6月下旬から今月初旬にかけて、梅雨前線の居座りで毎日雨が降りました。昼間はそれなりの暑さでしたが夜から朝にかけてはひんやりとして時には寒いぐらいでした。しかし、梅雨が明けた途端、いきなり猛暑続きとなり、夜も室内は25℃以上の熱帯夜。体温調節がついていけません。
  金属製のプレハブ小屋、ニャンチーハウスには6匹のニャンたちがいます。ハウス内の気温は朝は22~23℃で快適です。ところが、日が昇ってお日様の光がハウスに当たると、室内温度がみるみる上がって、10時ころには32℃に!ちょこちょこ覗いて、エアコンを除湿にしたり、冷房にしたり、快適とは言えないまでも、何とか過ごせるように気を付けています。
  そんな毎日ですが、9歳になるリアス(去勢オス、キジトラ)が先日冷房負けして熱を出しました。2日間解熱剤を皮下注射して治りました。他のニャンたちは元気だったので、リアスだけ直接冷風のあたるところで寝ていたのかもしれません。

お産は大変。

2021-06-19
 先日、「もう2日間もいきんでいるが、産まれない。」という猫が来ました。室内飼育ですが、ちょっとの隙に脱走したことがあり、気づいたら妊娠していた、とのこと。レントゲン撮影の結果、胎仔は鼻先を胸に向け両前肢を後ろに伸ばした「不正胎勢・後頭位」で、産道の骨盤入り口で動けなくなっていました。いわゆる「難産」です。若い初産の猫なので血液検査で大きな問題なし、でした。でも、いきみ続けて疲れた様子。緊急手術です。器具を滅菌して、即、手術となりました。開腹し、胎仔を引き戻して子宮ごと摘出。残念ながら胎仔はすでに死んでいました。胎仔は1匹だったので、大きく育ち過ぎた、というのも難産の遠因かもしれません。麻酔から醒めた猫ちゃん、半日点滴をしたら、すっかり元気になって、翌日退院となりました。
やまびこ動物病院

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