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今日の一言

今日の一言。

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マナーモードになる、とは?。

2019-11-06
 診察台に乗せられると、たいていのワン・ニャンはブルブル震えます。触って分かるくらいのコもいれば、全身をガタガタ震わせるコもいます。
 いつも、「怖いよねー、何かされちゃうもんねー、でも少しだけガマンしようねー。」と声をかけていました。先日、ある飼い主さんが、「わあっ、マナーモードになってる!」と言った時、初めは「?」でしたが、そうか、ケータイは音が出なくてブルブルする・・・このコも鳴かずにブルブルしている・・・マナーモード!と気づいた次第です。

難治性皮膚潰瘍。

2019-10-13
 傷が化膿してぐちゅぐちゅになっても、普通は生理食塩水でよーく洗って、皮膚用の被覆材で覆い、抗生物質を投与すれば、10日ほどできれいに治ります。ところが、一般的な抗生物質が効かない耐性菌が生き残ってしまうと大変なことになります。何日たっても全く治りません。そこに、どんな菌がいて、どの抗生物質が効くのかを調べます。傷のネチッとしたところを綿棒で拭い取り、外部の検査所に送ります。10日ほどで結果が届くので、その菌に効く抗生物質を投与すると、すーっと治ってきます。
 しかし、それでも全く治らない傷があります。「難治性皮膚潰瘍(なんちせいひふかいよう)」といいます。これは、薬剤耐性菌が傷の表面を覆って、がっちりガードしてしまった状態です。「バイオフィルム」といいます。普通に洗っても落ちないし、内服薬も効きません。対策は、麻酔をかけて、傷の表面をそっと削り取ります。鋭匙(えいひ)という刃のついた小さいスプーンのようなものや綿棒を使います。出血するくらいやります。すると、バイオフィルムがなくなって、内服の抗生物質が効いてきて、少しずつ治ってきます。今までの苦労はなんだったのかと思うくらい、ちゃんと皮膚ができてきます。

ジジの帰還。

2019-10-05
 腎不全で治療をしていた黒猫ジジですが、前月、教養センターへ帰りました。入院してからずーっと朝晩の投薬(朝2種類、夜3種類)を続けていました。ところが、7月に猫の腎不全の新しい指標となる血液検査の項目(SDMAというもの)を調べたところ(アイデックス社さんに依頼)、なんと正常値でした。他のBUN(尿素窒素)、クレアチニンの値も正常!5月の時点では、BUNもクレアチニンも基準値の2倍くらい高かったので、これはもう、生涯投薬が必要だと思っていました。
 そこで、少しずつ薬を減らしていき、8月に入ってからすべて休薬して様子を見ました。とにかく、よく食べ、よく動き、元気いっぱいです。9月に入って血液検査でBUNとクレアチニンを測ったら、やはり大丈夫。ひとまず職場復帰した次第。いろいろなフードや缶詰を与えるとまた腎臓に負担がかかるので、フードは1種類に指定しました。再発しないことを祈るのみです。

膿瘍の自壊。

2019-09-19
 先日、皮下にたまった膿が皮膚を破ってあふれ出てきたニャンの手術をしました。かなり広範囲で、壊死した皮膚が多く、ここの皮膚とこっちの皮膚を縫合して・・・と、ツギハギ状態になりました(ブラックジャックみたい)。
 術後、抗生物質をしっかり飲んで、かなり腫れも引いてきました。食欲もあるので、何とか治る方向にいきそうです。
 人もそうですが、早期発見、早期治療が大切です。

この時期、マダニ・ノミに注意。

2019-09-17
 猛暑の夏が過ぎ、ちょっと過ごしやすいかなー、と油断していると、あれー、体中にマダニの赤ちゃんが喰いついている!。ノミ糞が・・・ノミがいたっ!となります。(ノミ糞は黒い小さい点々の集まりに見えます。水で濡らしたティッシュペーパーに擦りつけるとじわーっと赤くなります。元は血液なので。)たまには毛をかき分けて見てやりましょう。頸の後ろに垂らすノミ・ダニ駆除剤や食べるタイプの駆除剤を投与して貧血等を防ぎましょう。
 駆虫剤としての薬剤の人に対する健康被害について懸念する意見もありますが、犬のフィラリア予防薬は実は、ノーベル賞を貰った大村智さんが、人の糸状虫感染症撲滅のために発見した薬剤です。人以外の動物の糸状虫感染症を防ぐこともできる、ということで動物薬としても承認されました。おかげで、犬の寿命はフィラリア感染症による5~6年から14才位までに伸びました。もちろん他の薬剤についても、効果と副作用を考えて使わなければいけません。難しいですね。
やまびこ動物病院

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