今日の一言。
マダニがついちゃった。
さすがに暖かいというか日中は暑い日が多くなってきました。新緑が目にまぶしく、風に木の葉がゆれて、いい季節です。虫たちにとっても、いい季節です。このところ毎日のように、ワンニャンの耳や瞼についたマダニを除去しています。
飼い主さんが慌ててエイッと力任せに引っ張ると、マダニの頭の部分が皮膚の中、血管に口を差し込んだ状態で、ちぎれて残ってしまいます。傷が治っても、そこだけプクッと盛り上がったままになります。でもご安心を。3年ほどかかりますが、血液中の白血球がマダニの頭を分解してくれて平らになります。
マダニは動物が多少引っ掻いたり、咬んだりしても落とされないように、血管の中に差し込んだ口を自分の唾液(接着剤のような成分)でしっかりくっつけています。充分に吸血したら固まったところを溶かして、ポトッと地面に落ちて、脱皮します。夏の間に3回吸血して、脱皮して、最後に産卵します。去年のようにいつまでも暑いと、孵化が早くなり、赤ちゃんマダニの出現となります。
フィラリア(犬糸状虫)の寿命。
母の日とは関係ありませんが、そろそろフィラリア予防の時期です。犬フィラリアは、蚊の身体の中で生育し、犬科の動物の身体に入って成長を始める寄生虫です。フィラリアにとってですが、順調に行けば、フィラリア幼虫を吸っていた蚊が犬科の動物の血を吸った時に蚊の唾液腺に待機していたフィラリア幼虫が犬の血管内に入り、血流に乗って心臓にたどり着き、そこで血液の中の栄養を得て成虫となります。オスとメスが出会って、子虫を産みます。感染虫体数が少なければ、あまり宿主(犬)に問題は起こりません。濃厚感染(フィラリアが沢山)の場合は、心臓や肝臓に負担がかかり、食欲減退、貧血、腹水、などの症状が出てきます。今では、予防薬という殺虫剤が処方され、フィラリア症で亡くなる犬は減りました。防げるものは防ぎましょう!
猫の場合は、心臓が小さいので、フィラリア検査で検出が難しいというという現実があります(成虫で3匹以内だと陰性になる)。環境周囲に蚊が多いとか近所に入れ変わり立ち代りたくさん犬がいるという環境でなければ心配いりません。でも、でも、心配ならば予防しておけば、バッチリです。
午後、狂犬病集合注射へ行ってきました。
今日はとても暑かったです。那須塩原市の4か所で実施してきました。役場の職員さんと、お手伝いのシルバーセンターの方々、栃木県獣医師会所属の開業獣医師で移動しながら半日かけて行いました。獣医師は午前と午後で交代しますが、職員さんとシルバーの方々は、一日通しなので、大変です。大抵は公民館の駐車場の一角を借りて実施します。ワンちゃんたちは暑いので、ハアハアしながらでした。ちょこっと「ガウガウ」といういざこざはありましたが、概ね平和にできました。場所によっては、隣に田んぼがあり、稲の苗が風に揺れ、トノサマガエルが鳴いていました。風流でした。乃木神社横では、まだ八重桜が咲いていました。普段、病院の中で一日を過ごしていますので、明るいうちに外の今の景色を見て感じることができる、この集合注射の出役(しゅつえき)は意外に貴重なひと時です。
歯磨きのすすめ。
NHKの「ガッテン」で歯磨きについて新情報がありました。フッ素入り歯磨き粉で歯磨きしたら、ペッとしたあと、水で口の中をゆすがずにそのままにする、という内容でした。フッ素を歯の表面に残しておく、そうです。
ワン・ニャンも最近は「歯磨き」大切です。小さい時から習慣づければ、ずーっと綺麗な歯でいられます。もちろん飼い主さんが磨いてやらねばなりません。初めは、口の周りを触ります。嫌がらずに触らせたら、ドライフードを1粒、ご褒美に与えます。数日かけてお互いに楽しくできるようになったら、次に、口の中へ指を入れます。歯茎を触らせたら、ここでまた、ご褒美に1粒。何日か続けて、今度は歯を触ります。嫌がらずにできたら、ご褒美。指に布を巻いて、歯をゴシゴシできたら、ご褒美。ここまでに1ヶ月かけます。やっと歯ブラシの出番です。歯ブラシを口に入れるまで1ヶ月です。
歯石が溜まって、歯肉炎、歯槽膿漏、眼窩下膿瘍にならないよう、毎日ちょっと時間をつくって、楽しく歯磨き!しましょう。