今日の一言。
メラニン色素が減ってきた・・・老化と白髪。
犬猫も年を取ると被毛に白髪が混じるようになります。特に黒っぽい被毛のコは若い時の毛色との違いが良くわかります。頭部や肩の被毛の色が白髪が混じることによって薄くなったように見えます。若い時の写真と比べると「お前も年をとったなあ。」となります。人も同じですね。
馬の場合、毛色に「芦毛(あしげ)」というのがあります。生まれた時は真っ黒で、成長するにつれだんだんメラニン色素が抜けて白くなっていきます。サラブレッド種は生後4~5年ほどで、濃いグレーから薄いグレー、全身真っ白、というように変わっていきます。
咳がでたら要注意、犬の慢性心不全。
4~5才になって、走ったり、吠えたりした直後に「ホゲー、ホゲー、グハッ。」というような咳が出るようになったら、一度心臓の検査を受けましょう。
「僧房弁閉鎖不全症」かもしれません。左心室と左心房の間にある僧房弁の動きが悪くなる病気です。老化によることが多いのですが、キャバリアキングチャールズスパニエルという犬種は遺伝的に発症しやすく、若齢で心雑音が出てくることもあります。
聴診で心雑音を聴取し、エコー検査で弁のところでの血液の逆流を確認すれば診断がつきます。たまに、心雑音がほとんど聞こえないコがいますが、エコー検査で血液の逆流があり、診断にいたることがあります。
日常生活では、塩分の多いものは与えない(塩分は血管内に水を引き込むので心臓の負担が増える)、なるべく吠えさせない、できるだけ寒冷刺激を与えないなどの注意をしましょう。
治療は、生涯にわたる投薬になります。フードも心臓に負担をかけない療法食に変えた方がベターです。
作新学院大学女子短期学部へ行ってきました。
昨年に続き、「ウサギと一緒に学ぶ授業」を実施しました。栃木県獣医師会のメンバー5名で行ってきました。将来、保育園や幼稚園で先生になる勉強をしている学生さんに講義と実習をしました。講義では、小学校で行われる「生活科」でどのような授業が求められているのか、を理論的な側面から説明し、ウサギについての説明をしました。実習では、参加獣医師の動物病院で飼育されているウサギを1グループに1匹用意し、実際に抱っこしたり、心音を聞いたりと、実際の生活科での授業と同じような内容で行いました。
担当の先生によると、保育園・幼稚園の先生も「接続教育」といって、小学校へ行った時にどんな教育をするのか、知っておく必要があるそうです。学生さんたちは皆さん真剣に取り組んでくれていました。
バリウムの飲ませ方。
人は自分で飲みますが、犬猫は自分から飲むことはありません。大抵は消化管に何かしらの問題があってバリウム造影が必要となっているわけで、食欲が無い状態です(仮に自分で飲んでくれたとしたら、ぴちゃぴちゃとバリウムを飛ばすので、被毛にバリウムが付いて、見難い画像になると思われます)。
うちでは、いろいろな検査機器の用紙の心棒を利用しています。厚紙で中空の筒になっていて、とても丈夫で、使い捨てできます。猫なら短めのものを、犬なら口の大きさに合う長さのものを使います。
まず、注射器に必要な量のバリウムを入れ、5mmくらいの太さのビニールチューブ(カテーテル)をつなげておきます。左手で動物の口を横からつかむと同時に右手で心棒を上下の切歯に咬ませるように差し込みます。助手がバリウムの入ったカテーテルを筒の中にすーっと入れて先端が食道の中まで届いたら、少しずつ注射器からバリウムを入れます。全部入ったらカテーテルを抜き、心棒も外します。(ワン・ニャンにしてみれば、味も何もなく、何となくお腹に何か入ったみたい、という感じ?)あとは時間を追ってレントゲン撮影、です。
日帰りドックへ行ってきました。
この日のために、4日間の休肝日!。血液検査、尿検査、便潜血検査、心電図、眼底検査、超音波腹部検査、骨密度、聴力検査、視力検査(左右とも1.2)、呼吸器検査(肺活量他)、その他、すべてOK!
バリウム造影消化管検査の結果は後日ですが、たぶん大丈夫。お腹がすいていたので、ほんのり甘い味付きのバリウムが、美味しかった・・・。技師さんにあやうく「おかわり下さい!」と言いそうになりました。
腹部超音波検査では、見られる位置の時は一生懸命見ていました。息を止めると、そこには綺麗な画像がありました。人っていいなあ。