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今日の一言

今日の一言。

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保温。

2018-10-31
 朝晩、かなり冷え込んできました。外にいるコもですが、家の中のコも急な気温の変化についていけずに体調を崩すことがあります。動いている間はいいのですが、寝ている間に冷えてしまいます。寝床の大きさを動物が丸まってピッタリくらいの狭さにし、出入り口もギリギリ通れるくらいにした箱型の物にしてやります。床にバスタオルや毛布を敷けばOK。そうすれば空間が狭くなり、自分の体温で充分温まります。それでも寒がる時は湯たんぽやホットパック(10月12日仔猫の項参照)を入れてやりましょう。仔猫や老齢で削痩している場合は保温しないと皮下脂肪がないので、身体の芯まで冷えてしまいます。

草の実だらけ。

2018-10-30
 この時期、散歩に行くと体中に草の実が付いて来ます。毛足の長い場合は、全身すごいことになります。ブラッシングで丁寧に取ってやりましょう。イネ科植物の実にはノギという固い針のようなトゲがあり、動物の毛に付いて遠くへ運ばれるようになっています。特に大きくてやっかいなのがチカラシバの実です。ノギがしっかりしているので、一度くっつくとなかなか取れません。犬の場合、耳に入るとチクチクするので、頭を振って出そうとします。しかしノギのせいでどんどん奥へ進み、鼓膜近くまで入ることがあります。麻酔をして取り出すことも。皮膚に付くとだんだん皮膚にもぐりこみ、膿瘍となります。抗生物質で治っても同じところで膿瘍を繰り返す時に、局所麻酔で奥の方を探ると見つかる時があります。
 また、硬く乾燥したオナモミも放っておくと毛にからみ、大きな毛玉を作ります。バリカンで毛ごと刈り取るしかありません。

消化管内に寄生するもの。

2018-10-29
 生き物にとって、口から肛門までの筒状の空間は基本的には外部です。口腔内細菌、胃内のピロリ菌、腸内の乳酸菌・大腸菌等、いろいろな微生物が生息しています。そのバランスのとれた状態で健康が維持されていて、微生物のバランスが悪くなると健康にも影響がでてきます。毎日食べる物で腸内細菌のバランスができあがっています。(普段と違う肉や魚を食べると、悪玉菌が増えて嘔吐・下痢が生じます。24時間絶食すると悪玉菌が減って治ってきます。) 
微生物とは別に、回虫・鞭虫・鈎虫・毛細線虫・条虫・吸虫・原虫などもいます。いろいろな種類があります。寄生数が少ない時は症状が出ませんが、多数寄生の場合、下痢や嘔吐という症状が出ます。秋の検便で感染の有無を調べ、必要なら駆虫し、冬の間はきれいなお腹で過ごしましょう。

心臓の中に寄生するもの。

2018-10-28
 犬糸状虫(犬フィラリア)です。主に右心房にいて、血液の栄養で生きています。犬科の動物と相性がよく、野生動物のキツネ・タヌキにも寄生するので、予防が大切です。人とはあまり相性がよくありません(免疫によって弱る、死ぬ)。猫の場合は心臓まで行きついて成虫まで育つことがあります。蚊が媒介します。糸状虫が心臓に寄生し、オス・メスが出会うと子虫を産みます。子虫は血液の流れに乗って全身へ流れて行きます。夏になって蚊が吸血を始めると、糸状虫感染動物の血を吸う時に子虫が蚊に入ります。子虫は消化されないように蚊の口近くに潜みます。蚊が次に血を吸う時にその動物の中に子虫が入り込みます。ニョロニョロ動いて血管に入り、流れに乗って心臓へたどり着きます。糸状虫は脱皮をしながら大人になってオス・メスが出会い、子虫を産みます。この繰り返しです。
 フィラリア予防薬は、この子虫を1カ月分まとめて殺す殺虫剤です。薬の有効期間は2~3日です。子虫が心臓にたどり着く前に殺すわけです。予防期間は蚊が出てから1か月後に今年初めての投薬開始、蚊がいなくなってから1~2か月後に今年最後の投薬となります。ここ栃木県では11月末に最後の投薬が必要です。

眼の表面に寄生するもの。

2018-10-27
 東洋眼虫といって、1cm位の細くて白い腺虫。春から夏に眼の近くをプーンプーンと飛び回る「メマトイ」というハエの一種が眼に産み付けます。瞼の内側や涙管にひそんでいますが、時々呼吸のため眼の表面に出てきます。初めは結膜炎のような症状ですが、なかなか治らない場合に、じっと(数分間)眼を見ているとニョロニョロと出てきます。点眼麻酔薬を入れて、眼科用ピンセットで1匹ずつ根気よく取ります。
やまびこ動物病院

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